天然水とRO水って何が違うの？ウォーターサーバー選びで知っておきたい基本知識

「ウォーターサーバーを検討しているけれど、天然水とRO水って何が違うの？」

そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

実は、天然水とRO水にはそれぞれ大きな特徴があり、あなたの生活スタイルや用途によって最適な選択が変わってくるんですよ。

今回は、天然水とRO水の違いを7つの観点から徹底比較し、どちらがあなたに適しているかを明確にご説明いたします。

この記事を読めば、ウォーターサーバー選びで失敗することなく、ご家族全員が満足できる最適な水を見つけることができますよ。

天然水とRO水の基本的な定義を理解しましょう

まずは、天然水とRO水がそれぞれどのような水なのかを正しく理解することから始めましょう。

天然水とは？自然の恵みがそのまま味わえる水

天然水とは、特定の水源から採取された地下水で、農林水産省の基準により「ナチュラルウォーター」または「ナチュラルミネラルウォーター」として定義されています。

最大の特徴は、ろ過・沈殿・加熱殺菌以外の物理的・化学的処理を行わないことです。

そのため、採水地特有の天然ミネラル成分がそのまま含まれており、地域ごとに異なる味わいを楽しむことができます。

例えば、富士山麓の天然水にはバナジウムが、阿蘇の天然水にはシリカが豊富に含まれるなど、採水地によって個性豊かな特徴があるんですよ。

RO水とは？最先端技術で作られた純度の高い水

RO水とは、逆浸透膜（Reverse Osmosis Membrane）という特殊なフィルターでろ過して作られた水のことです。

このRO膜は0.0001ミクロン（1ミリの1000万分の1）という極めて微細な穴が開いており、水分子以外のほとんどすべての物質を除去することができます。

もともとは海水を淡水に変える技術として開発されたもので、現在では医療現場や食品加工業界でも広く使用されています。

RO水は「ピュアウォーター」や「純水」とも呼ばれ、不純物を徹底的に除去した非常に安全性の高い水として評価されています。

天然水とRO水を7項目で徹底比較！どっちがあなたに最適？

天然水とRO水の違いを、より具体的に理解していただくために、7つの重要な項目で詳しく比較してみましょう。

①成分・栄養素の違い

天然水：天然ミネラルが豊富

天然水には、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどの天然ミネラルが豊富に含まれています。

これらのミネラルは体内で生成できない必須栄養素で、骨や歯の形成、筋肉の収縮、神経伝達など、私たちの身体の維持に重要な役割を果たしています。

特に現代人に不足しがちなマグネシウムやカルシウムを、日常的な水分補給で手軽に摂取できることは大きなメリットです。

RO水：ほぼ純水に近い状態

RO水は、ろ過の過程でミネラル成分も除去されるため、基本的にはミネラルを含まない純水に近い状態になります。

ただし、製品によってはろ過後に人工的にミネラルを添加している「デザインウォーター」もあります。

純粋な水分補給が目的の場合や、ミネラルを他の食品から摂取している方には問題ありません。

②味・おいしさの違い

天然水：まろやかで豊かな味わい

天然水は、含まれるミネラル成分により独特のまろやかさやコクを感じることができます。

「おいしい水研究会」でも、適度なミネラル成分がおいしい水の条件として挙げられています。

採水地によって味わいが異なるため、お好みの天然水を見つける楽しみもありますよ。

RO水：無味無臭でクセがない

RO水は無味無臭でクセがないため、そのまま飲むと物足りなさを感じる方もいらっしゃいます。

しかし、この特性は料理やコーヒー、紅茶などの素材本来の味を引き出したい場合には大きなメリットとなります。

③価格・コストの違い

天然水：品質重視でやや高価

天然水は特定の採水地から採取し、品質管理や運搬にコストがかかるため、一般的にRO水よりも高価になります。

12Lボトル1本あたり1,500円～2,500円程度が相場です。

RO水：経済的で継続しやすい

RO水は原水を選ばずに製造できるため、天然水と比較して安価で提供されています。

12Lボトル1本あたり1,000円～1,800円程度と、年間で考えると数万円の差になることもあります。

④安全性・品質管理の違い

天然水：厳格な品質管理で安全

天然水は採水地での水質検査から製造・販売まで厳格な品質管理が行われており、安全性に問題はありません。

特に国内の天然水は、日本の厳しい水質基準をクリアしています。

RO水：医療現場でも使用される高い安全性

RO水は不純物を徹底的に除去するため、極めて高い安全性を誇ります。

実際に、産婦人科や小児科などの医療現場でも積極的に使用されており、その安全性は医学的にも認められています。

⑤賞味期限・保存性の違い

天然水：6ヶ月程度

天然水の賞味期限は、未開封の状態で約6ヶ月が目安となります。

RO水：1年程度で備蓄にも最適

RO水は不純物が少ないため、未開封の状態で約1年の賞味期限があります。

災害時の備蓄用としても、RO水の方が適していると言えるでしょう。

⑥利用シーン・用途の違い

天然水：飲用・美容志向の方におすすめ

天然水は、そのまま飲んでおいしく、美容を意識した水分補給に最適です。

ミネラル補給を重視したい方や、水本来の味を楽しみたい方におすすめです。

RO水：調理・赤ちゃんのミルク作りに最適

RO水は素材の味を活かした料理や、赤ちゃんのミルク作りに最適です。

内臓がまだ未発達な赤ちゃんにも安心して与えることができます。

⑦環境への影響

天然水：限られた水源への配慮が必要

天然水は特定の水源に依存するため、過度な採取は地下水位の低下や水源への影響が懸念されます。

RO水：多様な原水を使用可能

RO水は水道水や河川水など様々な原水から製造できるため、特定の水源への負荷を分散できます。

ただし、製造過程で排水が発生するため、その処理方法に注意が必要です。

あなたはどっち派？利用シーン別おすすめガイド

ここまでの比較を踏まえて、どのような方にどちらの水がおすすめなのかを具体的にご説明いたします。

天然水がおすすめな方

美容を意識している方

天然ミネラルを日常的に摂取したい方、美肌効果を期待したい方には天然水が最適です。

特に、現代人に不足しがちなマグネシウムやカルシウムを手軽に補給できることは大きなメリットですよ。

水の味にこだわりたい方

おいしい水を飲みたい方、採水地ごとの味の違いを楽しみたい方には天然水がおすすめです。

コーヒーや紅茶も、ミネラル成分により一層おいしく感じられることでしょう。

ある程度のコストは許容できる方

品質や味にこだわり、多少コストが高くても構わない方には天然水が適しています。

RO水がおすすめな方

赤ちゃんがいるご家庭

赤ちゃんのミルク作りには、ミネラル含有量の少ないRO水が最適です。

消化器官が未発達な赤ちゃんにも安心して与えることができ、多くの産婦人科でも推奨されています。

コストを重視したい方

経済的にウォーターサーバーを利用し続けたい方、大量に水を消費するオフィスなどにはRO水がおすすめです。

年間で数万円のコスト削減になることもありますよ。

料理にこだわりたい方

素材本来の味を活かした料理を作りたい方、だしの味を純粋に楽しみたい方にはRO水が最適です。

余計な味が付かないため、繊細な料理の味付けも思い通りに仕上がります。

安全性を最優先したい方

とにかく安全な水を飲みたい方、不純物を徹底的に除去したRO水がおすすめです。

よくある疑問を解決！天然水とRO水のQ&A

Q1：RO水は体に悪いって本当？

A：これは完全な誤解です。

RO水は医療現場でも使用されており、体に悪影響を与えることはありません。

「ミネラルが除去されるから体に悪い」という情報もありますが、ミネラルは食事からも十分摂取できるため問題ありません。

Q2：天然水は赤ちゃんに飲ませても大丈夫？

A：国内の軟水（硬度60mg/L未満）の天然水であれば、赤ちゃんにも問題ありません。

ただし、より安全性を重視するなら、ミネラル含有量の少ないRO水がおすすめです。

Q3：どちらがおいしいの？

A：一般的には、ミネラル成分が含まれる天然水の方がおいしいと感じる方が多いです。

ただし、味の好みは個人差があるため、実際に試飲して選ぶことをおすすめします。

Q4：災害時の備蓄にはどちらがいい？

A：賞味期限が長い（約1年）RO水の方が備蓄には適しています。

また、RO水は開封後の品質劣化も天然水より遅いため、緊急時の水として優秀です。

失敗しないウォーターサーバーの選び方！チェックポイント5選

最後に、天然水とRO水の選択以外にも重要な、ウォーターサーバー選びのポイントをご紹介します。

①月額コストの総額を確認しよう

水代だけでなく、サーバーレンタル料、配送料、メンテナンス料なども含めた総額で比較しましょう。

一見安く見えても、諸費用を含めると高額になる場合もあります。

②配送エリアと配送頻度をチェック

お住まいの地域が配送エリアに含まれているか、希望する配送頻度に対応しているかを確認しましょう。

③サーバーのサイズとデザインを検討

設置予定場所のサイズを測り、インテリアに調和するデザインを選びましょう。

卓上型と床置き型のメリット・デメリットも検討してください。

④メンテナンス体制と衛生管理

定期的なメンテナンスサービスがあるか、衛生面での管理体制が整っているかを確認しましょう。

⑤解約条件と最低利用期間

万が一の解約時に、違約金や最低利用期間の縛りがないかを事前に確認しておきましょう。

まとめ：あなたに最適な水を選んで、快適なウォーターライフを始めましょう

天然水とRO水の違いについて詳しくご説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。

天然水は自然の恵みを活かした豊かな味わいとミネラル補給ができる水、RO水は高い安全性と経済性を兼ね備えた実用的な水として、それぞれに明確な特徴があります。

大切なのは、あなたのライフスタイルや価値観、利用目的に合った選択をすることです。

美容を重視し、おいしい水を楽しみたい方は天然水を、赤ちゃんのいるご家庭や経済性を重視する方はRO水を選ぶことで、きっと満足のいくウォーターライフを送ることができるでしょう。

ウォーターサーバーは長期間利用するものですから、今回ご紹介した比較ポイントを参考に、じっくりと検討して最適な選択をしてくださいね。

あなたとご家族の快適な毎日のために、最高の水との出会いをお手伝いできれば幸いです。