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おいしい出汁は水で決まる!硬度・温度・手順がひと目でわかる完全ガイド

だしの味を決める「水」の基本

だし取りは素材と火加減だけの話ではなく、水の性質で味が大きく変わります。

最初に押さえるのは硬度、温度、におい(残留塩素)という三つの軸です。

硬度:10〜100 mg/Lが目安。だしには軟水が向く

硬度は水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量を炭酸カルシウム換算で示した数値です。

一般に10〜100 mg/Lの範囲が料理に使いやすく、日本のだしには60 mg/L未満の軟水が相性良好です。

和食の繊細な旨味は、軟水だからこそ澄んで立ち上がりやすいと覚えておきましょう。

硬度が高い水はたんぱく質の凝集や濁りを招きやすく、昆布のぬめりや渋味が出やすくなります。

pHと温度:昆布は低温長時間、かつおは高温短時間

昆布はグルタミン酸が主役なので、60℃前後の低温でじっくり抽出すると雑味が出にくく澄んだ旨味になります。

かつお節は香りとイノシン酸が命ですから、沸騰後に火を止めて85℃前後で短時間しずませて漉すのが基本です。

pHは中性〜弱アルカリ性で大きな問題は起きづらく、まずは温度と時間の管理を優先しましょう。

残留塩素(カルキ)とにおい対策

水道水は安全のために微量の塩素が残留しますが、においが気になる場合は浄水器の活性炭カートリッジを通すと和らぎます。

高度浄水処理の地域ではにおい自体が抑えられる場合もありますが、だしの香りを重視する日は一工夫してみましょう。

素材別:どの水が合う?

昆布だし:軟水×60℃前後で雑味を抑える

乾いた布で昆布の表面を軽く拭き、軟水に浸してから60℃前後で1時間を目安に加熱します。

沸騰はぬめりと苦味の原因になるため手前で止め、透明感と余韻を優先しましょう。

水出しの場合は冷蔵庫で一晩置き、仕上げに低温で香りを調えます。

かつおだし:85℃前後の湯で香りを生かす

水を沸かして火を止め、かつお節を一気に入れて沈むまで待ち、静かに漉します。

強く絞ると渋みが出るので、自然に落として澄んだ金色を守りましょう。

合わせだしは昆布の抽出を終えてから、同じく85℃前後でかつお節を短時間合わせるのがコツです。

煮干しだし:水出しで酸化臭を抑える

頭と腹ワタを取り、冷蔵庫で一晩の水出しが基本です。

温度を上げる場合でも、沸騰は避けて穏やかに旨味を引き出しましょう。

ウォーターサーバー水の活用術

天然水とRO水の違いと選び方

天然水は採水地により硬度が25〜80 mg/L程度と幅があり、だしには30〜50 mg/L前後の軟水帯が扱いやすいです。

RO水は極めてミネラルが少ない超軟水に、少量のミネラルを加えて30 mg/L前後に調整したタイプが主流です。

だしの透明感と風味の立ち上がりを重視するなら、まずは軟水帯を基準に選びましょう。

だし取りの実践ステップ(分量・温度・時間)

一番だしの目安は水1000 mLに対して、昆布は2〜5%、かつお節は1〜2%です。

昆布は60℃前後で40〜60分、かつお節は85℃前後で短時間沈めてから漉します。

二番だしは一番だしの出がらしに水を半量加え、2〜3分穏やかに煮てから追いがつおを少量入れて香りを整えます。

よくある失敗とリカバリー

沸騰させて昆布のぬめりが出た場合は、一旦漉してから新しいだしを少量合わせて薄め、塩やみりんで輪郭を整えます。

かつおの渋みは「絞り過ぎ」「長時間の煮出し」「硬度高め」が原因です。

次回は絞らずに自然落下で漉し、硬度が低い水に変え、85℃前後の短時間に切り替えましょう。

Q&A

Q: 硬度は何mg/Lを目安に選べばいい?

10〜100 mg/Lの範囲が扱いやすく、中でも30〜50 mg/L前後がだしの透明感と旨味の両立に向きます。

まずは手元の水の硬度を確認し、合わなければ軟水に切り替えましょう。

Q: 水道水でだしを取るとカルキ臭が気になる。どうすれば?

活性炭タイプの浄水カートリッジを通すだけで、においは大きく和らぎます。

だしの香りを活かしたい日は、必ず浄水を使いましょう。

Q: ウォーターサーバーのRO水はだしに向く?

向きます。

超軟水は旨味の立ち上がりが早く、30 mg/L前後に調整したタイプなら扱いやすいです。

香りの強い食材と合わせる場合は、天然水の40〜60 mg/L帯も試すと奥行きが出ます。

Q: だしはどれくらい保存できる?

冷蔵で当日〜翌日、冷凍なら1〜2週間が目安です。

香りが命の一番だしは、作った日に使うのが理想ですよ。

Q: pHは気にすべき?

家庭では中性付近であれば大きな差は出にくく、まずは硬度と温度管理を優先しましょう。

味の輪郭は、素材×温度×時間でほとんど決まります。

まとめ

おいしいだしは、軟水×正しい温度×やさしい漉し方の三点で決まります。

まずは硬度30〜50 mg/L前後の水を基準に、昆布は60℃前後、かつおは85℃前後の短時間で引く。

この基本だけで、汁物も煮物も一段と澄んだ旨味になります。

ウォーターサーバーの軟水や浄水を上手に使って、毎日の定番を「家の最高の味」に育てていきましょう。