ウォーターサーバーから聞きなれない音がすると、「故障かも？」と心配になりますよね。

実は、ウォーターサーバーは構造上、さまざまな音が発生する仕組みになっています。

多くの場合は正常な稼働音ですが、中には注意が必要な異音もあるんですよ。

この記事では、ウォーターサーバーから発生する音の原因を種類別に詳しく解説し、気になる音を軽減する具体的な対処法もご紹介します。

音の悩みを解消して、快適なウォーターサーバー生活を送りましょう。

ウォーターサーバーから異音がするのは故障？まずは音の種類を確認しましょう

ウォーターサーバーから聞こえてくる音に不安を感じる方は少なくありません。

しかし、多くの音は機械が正常に動作している証拠なんですよ。

冷蔵庫や電気ポットと同じように、ウォーターサーバーも電源を入れて稼働させる家電製品です。

そのため、冷水や温水を作り出す過程でどうしても音が発生してしまいます。

ただし、普段と明らかに違う音がする場合や、音が急に大きくなった場合は、故障や不具合の可能性も考えられます。

まずは、どんな音が聞こえているのか、その音の種類を確認することが大切です。

音の種類によって原因が異なるため、適切な対処法も変わってきますよ。

ウォーターサーバーから異音がする主な原因を音の種類別に解説

ウォーターサーバーから聞こえる音には、いくつかの種類があります。

ここでは、代表的な音とその原因について詳しく見ていきましょう。

「ブーン」「ビィーン」という低い振動音はコンプレッサーの稼働音

ウォーターサーバーの背面あたりから「ブーン」「ビィーン」といった低い振動音が聞こえる場合、これはコンプレッサーの稼働音です。

コンプレッサーとは、冷蔵庫やエアコンにも使われている冷却装置のこと。

強い圧力をかけて冷媒ガスを循環させることで、水を冷やす役割を果たしています。

この音は、ウォーターサーバーが冷水を作っている証拠ですから、基本的には正常な動作音なんですよ。

ただし、音が以前より明らかに大きくなった場合や、振動が激しい場合は注意が必要です。

コンプレッサーに負荷がかかりすぎている可能性があります。

「カチッ」「カチカチ」という機械音は温度調節器の作動音

「カチッ」という小さな機械音が定期的に聞こえる場合、これは温度調節器（サーモスタット）の切り替え音です。

ウォーターサーバーは、タンク内の水温を一定に保つため、センサーで温度を監視しています。

設定温度に達すると、ヒーターや冷却装置を自動的にオンオフするのですが、その切り替わるタイミングで「カチッ」という音が発生するんですね。

この音も正常な動作音ですから、心配する必要はありません。

電気ポットでお湯を沸かすときにも似たような音がしますよね。

「ピキピキ」「パキパキ」という音はボトルの収縮音

使い捨てタイプのワンウェイボトルを使用している場合、ボトル内の水が減ってくると「ピキピキ」「パキパキ」という収縮音が発生します。

ワンウェイボトルは、水が減るとボトル自体がへこんで小さくなる構造になっています。

この収縮する際に、ボトルの素材が変形する音が聞こえるんですよ。

特にペット樹脂製のボトルでは、この音が比較的はっきりと聞こえることがあります。

これも正常な現象ですから、故障ではありませんので安心してください。

「ゴボゴボ」「ポコポコ」という音はボトルに空気が入る音

回収して再利用するリターナブルボトルを使用している場合、「ゴボゴボ」「ポコポコ」という音が聞こえることがあります。

リターナブルボトルは硬い素材でできているため、水を使用した分だけ空気がボトル内に入り込む仕組みになっています。

この空気が入り込む際に、水槽の中で空気が泡立つような音が発生するんですね。

多くのウォーターサーバーでは、エアフィルターを通して空気を取り込むため、衛生面では問題ありません。

水を使用するたびに聞こえる音ですが、これも正常な動作音です。

下置きタイプの「ブーン」という音は水を汲み上げるポンプ音

ボトルをウォーターサーバーの下部に設置する下置きタイプの場合、水を使用した後に「ブーン」という音が聞こえることがあります。

これは、下に設置されたボトルからタンクへ水を汲み上げるポンプの動作音です。

下置きタイプは、ボトル交換が楽というメリットがある反面、ポンプを使って水を持ち上げる必要があるため、上置きタイプよりも音が大きめになる傾向があります。

音の大きさは約60デシベル程度で、掃除機やトイレの洗浄音と同じくらいと言われていますよ。

「カタカタ」「ガタガタ」という振動音は設置場所の問題

ウォーターサーバーから「カタカタ」「ガタガタ」という振動音が聞こえる場合は、設置場所に問題がある可能性が高いです。

床が平らでない場所や、畳の上など不安定な場所に設置すると、機械の振動が大きく伝わってしまいます。

また、ウォーターサーバーが壁や家具に密着していると、振動がそれらに伝わって共鳴し、音が大きく聞こえてしまうんですよ。

この場合は、設置場所を見直すことで音を軽減できます。

排水ドレン口のキャップが緩んでいると「カタカタ」音が発生

ウォーターサーバーの背面には、メンテナンス時に水を抜くための排水ドレン口があります。

このドレン口のキャップが緩んでいると、機械の振動でキャップが揺れて「カタカタ」という音が発生することがあるんですよ。

キャップの緩みは水漏れの原因にもなりますから、気づいたらすぐにしっかりと締め直しましょう。

正常な音と異常な音の見分け方を知っておきましょう

ウォーターサーバーから発生する音の多くは正常な動作音ですが、中には注意が必要な異常音もあります。

ここでは、正常な音と異常な音を見分けるポイントをご紹介しますよ。

正常な音の特徴

正常な動作音には、次のような特徴があります。

冷蔵庫と同程度の音量（約35〜45デシベル程度）であること。

音が一定のリズムで発生し、突然大きくなったり小さくなったりしないこと。

設置当初から同じような音が継続して聞こえていること。

水を使用したときや、冷却・加熱のタイミングで音が発生すること。

これらに当てはまる場合は、正常な動作音と考えて問題ありません。

注意が必要な異常音の特徴

一方、以下のような音が聞こえる場合は、故障や不具合の可能性があります。

以前と比べて明らかに音が大きくなった場合。

「ギシギシ」「キーキー」といった金属がこすれるような音がする場合。

「ピーピー」という警告音が鳴り続ける場合（水漏れや異常の警告）。

音と同時に水漏れや異臭がある場合。

音が止まらず、ずっと続いている場合。

このような症状が見られたら、すぐに使用を中止してメーカーや販売店に連絡することをおすすめします。

ウォーターサーバーの異音が気になる場合の7つの対処法

ウォーターサーバーの音が気になる場合、いくつかの対処法を試すことで音を軽減できる可能性があります。

ここでは、すぐに実践できる具体的な対処法を7つご紹介しますよ。

1. 防音マットやカーペットを床に敷く

ウォーターサーバーの振動が床に直接伝わると、音が響いて大きく聞こえてしまいます。

床とウォーターサーバーの間に防音マットやカーペットを敷くことで、振動を吸収し音を軽減できますよ。

専用の防音マットがない場合は、厚手のタオルやラグマットでも一定の効果が期待できます。

ただし、マットを敷くとサーバーが不安定になることがあるため、設置後は必ずぐらつきがないか確認しましょう。

2. 平らで安定した床に設置する

ウォーターサーバーを設置する床が傾いていたり、段差があったりすると、一点に荷重が集中して音が響きやすくなります。

できるだけ平らで安定した床に設置することが大切ですよ。

畳の上や柔らかいカーペットの上など、不安定な場所への設置は避けましょう。

転倒の危険もありますし、メーカーの保証対象外になることもあります。

3. 壁や家具から10cm以上離して設置する

ウォーターサーバーが壁や家具に密着していると、振動がそれらに伝わって共鳴し、音が大きくなってしまいます。

また、背面にあるコンプレッサーからの排熱がうまくいかず、過剰に稼働して音が大きくなることもあるんですよ。

ウォーターサーバーの背面と側面は、壁や家具から10cm以上離して設置するようにしましょう。

適切な距離を保つことで、音の軽減だけでなく、機械の寿命を延ばすことにもつながります。

4. 排水ドレン口のキャップをしっかり締める

背面にある排水ドレン口のキャップが緩んでいないか確認しましょう。

キャップが緩んでいると、振動で「カタカタ」という音が発生するだけでなく、水漏れの原因にもなります。

定期的にチェックして、しっかりと締め直すことをおすすめしますよ。

5. 設置場所を変更する

寝室に設置していて就寝時に音が気になる場合は、リビングやキッチンに移動させることを検討しましょう。

夜間は周囲が静かになるため、日中は気にならない音でも大きく感じられることがあります。

どうしても寝室に置きたい場合は、枕元から離れた足元側に設置するだけでも、音が気にならなくなることがありますよ。

6. 周囲の環境を整える

ウォーターサーバーの周りに物を置きすぎると、音が反響して大きく聞こえてしまいます。

サーバーの周囲はできるだけスッキリとさせて、物を置かないようにしましょう。

また、ホコリが溜まっているとコンプレッサーに負荷がかかって音が大きくなることがあります。

定期的に背面や周辺を掃除することも大切ですよ。

7. 静音設計のウォーターサーバーに変更する

上記の対処法を試しても音が気になる場合は、静音設計のウォーターサーバーへの変更を検討するのも一つの方法です。

最近では、コンプレッサーの音や振動を抑える技術を取り入れた静音モデルも増えています。

防振ゴムを内蔵したものや、冷媒配管の配置を工夫したものなど、さまざまな静音対策が施された製品がありますよ。

これらの対処法を試しても改善されない場合は故障の可能性があります

上記の対処法をすべて試しても音が改善されない場合、または音が日に日に大きくなっている場合は、故障や不具合の可能性が考えられます。

ウォーターサーバーを設置したばかりで異常な音がする場合は、初期不良かもしれません。

長年使用していて急に音が大きくなった場合は、経年劣化による部品の故障が考えられますよ。

特に以下のような症状がある場合は、すぐに使用を中止してメーカーに連絡しましょう。

音と同時に水漏れが発生している場合。

焦げ臭いなど異臭がする場合。

「ピーピー」という警告音が鳴り続ける場合。

サーバーが異常に熱くなっている場合。

不具合がある状態で使い続けると、水漏れや発火など重大な事故につながる危険性もあります。

早めにメーカーや販売店に相談して、点検や修理、交換などの対応を依頼することをおすすめしますよ。

静音性の高いウォーターサーバーを選ぶポイント

これからウォーターサーバーを導入する方や、買い替えを検討している方は、静音性にも注目して選ぶことをおすすめします。

ここでは、音が静かなウォーターサーバーを選ぶポイントをご紹介しますよ。

静音設計を謳っている製品を選ぶ

最近では、「静音設計」「静音モデル」と明記されているウォーターサーバーが増えています。

防振ゴムの内蔵や、音を吸収する外装パネルの採用など、さまざまな工夫が施されていますよ。

製品仕様に騒音レベル（デシベル数）が記載されている場合は、その数値もチェックしましょう。

ワンウェイボトル方式を選ぶ

リターナブルボトルは空気が入る際に「ゴボゴボ」という音が発生しますが、ワンウェイボトルは収縮するだけなので比較的静かです。

特にビニールパック式のワンウェイボトルは、ほとんど音がしないためおすすめですよ。

上置きタイプを選ぶ

下置きタイプはボトル交換が楽というメリットがありますが、水を汲み上げるポンプの音が発生します。

上置きタイプは重力で水が落ちる仕組みなので、ポンプ音がなく比較的静かですよ。

無料お試しを活用する

多くのメーカーでは、実際に使ってみて音や使い勝手を確認できる無料お試しサービスを提供しています。

実際に自宅に設置してみないと、どの程度の音が気になるかは分かりませんよね。

無料お試しを活用して、音の大きさや気になり具合を確認してから契約することをおすすめしますよ。

よくある質問Q&A

ウォーターサーバーの異音に関して、よくある質問をまとめました。

Q1. ウォーターサーバーの音はどのくらいの大きさですか？

一般的なウォーターサーバーの音は、約35〜45デシベル程度です。

これは冷蔵庫の稼働音や、図書館の中の静かな環境と同程度の音量ですよ。

日常生活で支障が出るほど大きな音ではありませんが、寝室など静かな場所では気になることもあります。

Q2. 夜中だけ音が気になるのですが対処法はありますか？

夜間は周囲が静かになるため、日中は気にならない音でも大きく感じられることがあります。

寝室に設置している場合は、リビングやキッチンへの移動を検討しましょう。

どうしても寝室に置きたい場合は、枕元から離れた場所に設置したり、防音マットを敷いたりすることで音を軽減できますよ。

Q3. 音が突然大きくなったのですが故障ですか？

音が急に大きくなった場合は、故障や不具合の可能性があります。

まずは設置状態を確認し、壁から離す、ドレン口のキャップを締めるなどの対処をしてみましょう。

それでも改善されない場合は、メーカーに連絡して点検を依頼することをおすすめします。

Q4. コンプレッサーの音はずっと鳴り続けるのですか？

コンプレッサーは冷水を作るために定期的に稼働しますが、ずっと鳴り続けるわけではありません。

設定温度に達すると自動的に停止し、温度が上がると再び稼働する仕組みになっていますよ。

もし音が止まらずずっと鳴り続けている場合は、冷却機能に異常がある可能性がありますので、メーカーに相談しましょう。

Q5. 防音マットはどこで購入できますか？

ウォーターサーバー専用の防音マットは、ホームセンターやインターネット通販で購入できます。

専用品でなくても、厚手のカーペットやラグマット、冷蔵庫用の防振マットでも代用できますよ。

ただし、あまり柔らかすぎるとサーバーが不安定になるため、適度な硬さのあるものを選びましょう。

まとめ：ウォーターサーバーの異音は原因を知って適切に対処しましょう

ウォーターサーバーから聞こえる音の多くは、機械が正常に動作している証拠です。

「ブーン」というコンプレッサー音、「カチッ」という温度調節器の音、「ゴボゴボ」というボトルの空気音などは、いずれも心配する必要のない正常な動作音ですよ。

ただし、以前と比べて明らかに音が大きくなった場合や、「ピーピー」という警告音が鳴る場合は、故障や不具合の可能性があります。

音が気になる場合は、防音マットを敷く、壁から離す、設置場所を変えるなどの対処法を試してみてください。

それでも改善されない場合は、無理に使い続けずメーカーに相談することが大切です。

これからウォーターサーバーを導入される方は、静音設計の製品を選んだり、無料お試しを活用したりすることで、音の悩みを未然に防ぐことができますよ。

ウォーターサーバーの音についての正しい知識を持って、快適で安心なウォーターライフを楽しみましょう。