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赤ちゃんのミルクに適した水の硬度は?軟水・硬水の違いと正しい選び方を徹底解説!

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赤ちゃんのミルク作りに適した水の硬度とは?

赤ちゃんのミルク作りには、硬度0~60mg/L未満の軟水が適しています。

特に硬度30mg/L以下が理想的ですよ。

硬度とは、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの含有量を数値化したものです。

日本の粉ミルクは、軟水である日本の水道水で調乳することを前提に、ミネラル分が調整されて製造されています。

そのため、硬度の高い水を使用すると、赤ちゃんにとってミネラル過多となり、消化器官や腎臓に負担をかけてしまう可能性があるのです。

硬度による水の分類

WHO(世界保健機構)の基準では、水は硬度によって以下のように分類されています。

硬度60mg/L未満を軟水と呼びます。

硬度60~120mg/L未満は中軟水です。

硬度120~180mg/L未満が硬水となります。

硬度180mg/L以上は非常な硬水(超硬水)に分類されますよ。

日本国内では、硬度100mg/L未満を軟水、100mg/L以上を硬水と呼ぶことが一般的です。

赤ちゃんのミルクに適した硬度の基準

赤ちゃんのミルク作りには、必ず硬度100mg/L以下の軟水を使用してください。

より安全を期すなら、硬度60mg/L以下、理想的には30mg/L以下の軟水を選びましょう。

日本の水道水は全国平均で硬度48.9mg/L程度の軟水ですので、基本的にミルク作りに適していますよ。

ただし、地域によって水道水の硬度は異なりますので、お住まいの地域の水質を確認しておくことをおすすめします。

なぜ赤ちゃんのミルクに硬水を使ってはいけないのか

赤ちゃんのミルク作りに硬水を使ってはいけない理由は、赤ちゃんの体の発達段階に関係しています。

生まれたばかりの赤ちゃんは、消化器官や腎臓などの内臓機能がまだ未発達です。

そのため、ミネラル分の多い硬水を摂取すると、体に大きな負担がかかってしまうのです。

未発達な消化器官への影響

赤ちゃんの消化器官は、大人と比べて非常にデリケートです。

硬水に含まれる過剰なミネラル(カルシウムやマグネシウム)は、赤ちゃんの消化器官では十分に分解・吸収することができません。

その結果、腹痛や下痢を引き起こす可能性がありますよ。

人間の体は2~3歳までに内臓が発達すると言われていますので、それまでは内臓に負担をかけない軟水を選ぶことが大切なのです。

腎臓への負担とリスク

赤ちゃんの腎臓は、大人と比べて濾過機能が未熟です。

硬度100mg/L以上の硬水を乳幼児に摂取させると、腎臓などに負担をあたえる恐れがあります。

腎臓でミネラル分を処理しきれないと、体内にミネラルが蓄積してしまい、健康リスクを引き起こす可能性があるのです。

特にカルシウムやマグネシウムが過剰になると、腎臓に大きな負担がかかってしまいますよ。

粉ミルクの栄養バランスが崩れる

日本で販売されている粉ミルクは、ミネラルの少ない軟水の水道水で作ることを前提に設計されています。

硬水を使用すると、水のミネラル分が加わることで、粉ミルクの栄養バランスが崩れてしまいます。

赤ちゃんにとって最適な栄養バランスを保つためにも、軟水での調乳が推奨されているのです。

赤ちゃんのミルク作りに使える水の種類と特徴

赤ちゃんのミルク作りに使える水には、いくつかの選択肢があります。

それぞれの水の特徴とメリット・デメリットを理解して、ご家庭に合った水を選びましょう。

水道水のメリットとデメリット

日本の水道水は、世界的に見ても非常に安全性の高い水です。

厚生労働省が定める51項目の厳しい水質基準に基づいて管理されており、赤ちゃんが飲んでも基本的に安全ですよ。

日本の水道水は全国平均で硬度約48.9mg/Lの軟水ですので、粉ミルクとのミネラルバランスも良好です。

また、水道水は経済的で環境にも優しい選択肢と言えるでしょう。

ただし、水道水には消毒過程で生成されるトリハロメタンや残留塩素などの不純物が含まれる可能性があります。

そのため、ミルク作りには必ず一度沸騰させて、70℃以上のお湯で調乳することが推奨されています。

赤ちゃんは大人と比べて体への影響を受けやすいので、必ず煮沸してから使用してくださいね。

ミネラルウォーターの選び方

ミネラルウォーターを使用する場合は、必ず軟水を選ぶことが重要です。

購入する際には、ラベルに記載されている硬度を必ず確認しましょう。

硬度60mg/L以下の軟水を選ぶと安心ですよ。

市販されているミネラルウォーターの中には、輸入品を中心に硬水も多く販売されています。

特にヨーロッパ産のミネラルウォーターは硬水が多いので、注意が必要です。

赤ちゃんのミルクに使える軟水の例

サントリー南アルプスの天然水は硬度約30mg/Lで、調乳に適しています。

クリスタルガイザーは硬度38.2mg/Lの軟水です。

ボルヴィックは硬度49.8mg/Lで使用できますよ。

いろはす天然水は採水地によって異なりますが、硬度約16~72mg/Lの範囲で軟水です。

六甲のおいしい水は硬度84.1mg/Lとなっています。

赤ちゃんのミルクに使えない硬水の例

エビアンは硬度293.6mg/Lの中硬水で、ミルク作りには使わないでください。

ヴィッテルは硬度309.2mg/Lの硬水です。

コントレックスは硬度1559mg/Lの超硬水で、絶対に避けましょう。

ペリエは硬度400.5mg/L、サンペレグリノは硬度733.6mg/Lですので、赤ちゃんには不適切ですよ。

純水・RO水がもっとも安全

純水とは、不純物を限りなく取り除き、ほぼ水分子だけの純度が高い水のことです。

残留塩素などの不純物が含まれている水道水よりも安全なので、安心して赤ちゃんの調乳用に使えますよ。

RO水は、RO膜という特殊な膜でろ過をし、不純物やミネラルなどを1000万分の1mmの大きさのものまで完全に除去した、ほぼ純水に近い水です。

ミネラルをほとんど含まないため、赤ちゃんの消化器官に優しく、ミルク作りに最適と言えます。

加熱殺菌済みの純水を選ぶと、そのまま使用できて便利ですよ。

また、ミネラルを含まないため、粉ミルクの栄養成分をそのまま保つことができます。

市販の純水製品

和光堂のベビーのじかん赤ちゃんの純水は、0か月頃から使用できるミネラルフリーの純水です。

ピジョンのピュアウォーターも、加熱殺菌済みの純水で人気がありますよ。

これらの製品は赤ちゃん専用に作られているため、安心して使用できます。

ウォーターサーバーのメリットと注意点

ウォーターサーバーは、温水や冷水をすぐに出すことができるため、ミルク作りを楽に行うことができます。

温水は調乳に適した温度ですので、わざわざお湯を沸かす必要がなく、時短に繋がりますよ。

また、軟水や純水を選べば、赤ちゃんにも安心して使用できます。

ただし、ウォーターサーバーには重大な注意点があります。

温水用蛇口からは約70℃~90℃の熱湯が出てくるため、乳幼児の火傷事故が多発しているのです。

消費者庁のデータによると、温水用蛇口に触れることで火傷した事故は、1歳が最も多く、次いで1歳未満となっています。

チャイルドロックがあっても、何かの拍子に外れたり、乳幼児がそれを突破したりして事故を起こす事例がありますので、十分な配慮が必要ですよ。

安全な調乳のための水の選び方ポイント

赤ちゃんのために安全な水を選ぶには、いくつかの重要なポイントがあります。

正しい知識を持って、赤ちゃんに最適な水を選びましょう。

硬度を必ず確認する

水を購入する際は、必ずラベルに記載されている硬度を確認してください。

硬度60mg/L以下、できれば30mg/L以下の軟水を選ぶと安心ですよ。

硬度100mg/L以上の水は、赤ちゃんのミルク作りには使わないようにしましょう。

市販のペットボトルや宅配型ウォーターサーバーのミネラルウォーターを使う場合も、必ず「軟水」を選んでくださいね。

pH値も重要な指標

赤ちゃんに適した水のpH値は、7~8.5の範囲です。

この範囲は、赤ちゃんの体内環境に近く、吸収されやすい水質となっています。

アルカリイオン水などアルカリ性のお水では粉ミルクを作らないでください。

中性のものを使うようにしましょう。

加熱殺菌済みかどうか確認する

赤ちゃんは免疫力が低いため、細菌に対する抵抗力が弱いです。

ミネラルウォーターや純水を使用する場合は、加熱殺菌されているものを選ぶと安心ですよ。

加熱殺菌済みの水であれば、そのまま使用できて便利です。

ただし、調乳の際には70℃以上のお湯で粉ミルクを溶かすことが基本ですので、その点は忘れないでくださいね。

井戸水や湧水の使用は避ける

井戸水や湧水は、水質が安定していない可能性があります。

また、細菌や有害物質が含まれているリスクもありますので、赤ちゃんのミルク作りには使用しないことをおすすめします。

もし使用する場合は、必ず水質検査を行い、安全性を確認してから使用してください。

硬水を飲ませてしまった場合の対処法

間違えて硬水を使ったミルクを赤ちゃんに飲ませてしまった場合、多くのママは不安になりますよね。

でも、慌てないでください。

硬水を使ったミルクを一度飲んだからといって、すぐに重大な影響が出るというわけではありません。

赤ちゃんがお腹の中で消化する際に、内臓に負担はかかってしまうかもしれませんが、1度だけでしたら、健康に重大な影響を与えるような被害は考えにくいので、心配しすぎる必要はありませんよ。

様子を観察する

硬水を飲ませてしまった後は、赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。

下痢や腹痛、機嫌が悪いなどの症状が見られないか確認してください。

多くの場合は特に問題なく過ごせますが、もし気になる症状がある場合は、小児科医に相談することをおすすめします。

継続使用は避ける

万が一、非常時で本当にやむを得ないという場合には、ミルクを飲ませないで栄養失調になってしまうのであれば、硬水を使ったミルクをあげることも選択肢の一つです。

ただし、何週間も飲ませ続けるということは避けてください。

1週間程度であれば深刻な事態になるということは考えにくいですが、継続的な使用は赤ちゃんの体に負担をかけてしまいますよ。

次回からは必ず軟水を使用するようにしましょう。

正しい調乳の手順と温度管理

安全な水を選んだら、次は正しい調乳方法を実践しましょう。

適切な手順で調乳することで、赤ちゃんに安全で美味しいミルクを提供できますよ。

清潔な環境で調乳する

赤ちゃんの口に直接入るため、清潔な環境で調乳することが大切です。

使用する器具(哺乳瓶、スプーンなど)は、煮沸消毒または専用の消毒液で消毒してください。

調乳前には必ず手を洗い、清潔な状態で作業を始めましょう。

70℃以上のお湯で調乳する

粉ミルクの調乳には、70℃以上のお湯を使用します。

これは、ミルク中に潜む可能性のある有害な細菌(サカザキ菌やサルモネラ菌など)を殺菌するためです。

2007年にWHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)により公表されたガイドラインに基づき、日本でも70℃以上で調乳することが推奨されていますよ。

お湯を沸騰させてから、少し冷まして70℃以上になるように確認しましょう。

温度計があると正確に測れて便利です。

正確に計量する

粉ミルクは、付属のスプーンを使って正確に計量しましょう。

規定の濃度で調乳することで、赤ちゃんに必要な栄養素を適切に提供できます。

計量スプーンは必ず付属のものを使用し、粉ミルクを軽くすくって平らにならしてください。

濃すぎても薄すぎても、赤ちゃんの体に負担をかけることになりますので、正確に計量することが大切ですよ。

適温まで冷ましてから飲ませる

調乳後のミルクは、赤ちゃんが飲む前に適温(約36℃~40℃)まで冷まします。

手首の内側で温度を確認し、人肌程度になっているか確認しましょう。

冷水や流水で哺乳瓶の外側を冷やすと、効率よく適温にできますよ。

冷ましすぎると、ミルクの栄養価が損なわれてしまう可能性がありますので、適温を守ってください。

調乳後の保存について

調乳したミルクは、調乳後2時間以内に飲ませることが推奨されています。

2時間を過ぎたミルクや飲み残しは、必ず捨てましょう。

細菌が繁殖する可能性があるため、作り置きはしないでくださいね。

赤ちゃんが飲む分だけを、その都度作ることが安全です。

海外旅行時の注意点

海外旅行に赤ちゃんを連れて行く場合、現地の水事情を事前に確認しておくことが重要です。

国や地域によって水質は大きく異なりますので、注意が必要ですよ。

海外の水道水は硬水が多い

ヨーロッパなどでは、水道水自体が硬水の地域が多く存在します。

外国の方は、もともと硬水を飲み続けてきていますから、体も硬水に合ったものになっています。

また、海外の粉ミルクは硬水に合った成分になっていたり、すでに調整されてミルクを水で溶かしたものが売られているそうです。

しかし、日本の赤ちゃんが急に硬水を摂取すると、体に負担がかかる可能性があります。

グアムの水道水について

グアムの水道水は軟水ですが、石灰質が含まれています。

人にもよりますが、石灰成分の作用で飲むとお腹を壊すことがあるので、避けた方が無難です。

ミルク用のお湯は、軟水のミネラルウォーターを沸かしましょう。

ミネラルウォーターは、スーパーやコンビニ、ホテル内の売店などで購入することができますよ。

海外でのミルク作りのポイント

海外旅行時は、日本から持参した軟水のミネラルウォーターを使用するか、現地で硬度の低い軟水を購入しましょう。

必ず購入前にラベルで硬度を確認してください。

また、海外では日本のように安全な水道水が供給されていない地域もありますので、基本的にはボトル入りの水を使用することをおすすめします。

よくある質問

赤ちゃんのミルク作りに関する水について、よくある質問にお答えします。

水道水は煮沸すれば硬水も軟水になりますか

いいえ、水道水を煮沸させても硬度は変わりません。

硬水を沸騰させても軟水に変わることはありませんので、もともと硬水の場合は赤ちゃんへの影響がありますよ。

必ず硬度の低い軟水を使用してください。

ミネラルウォーターは煮沸しなくても大丈夫ですか

加熱殺菌済みのミネラルウォーターであれば、基本的に煮沸は不要です。

ただし、粉ミルクの調乳には70℃以上のお湯を使用することが推奨されていますので、温める必要はありますよ。

未開封で加熱殺菌済みの軟水を使用する場合は、電子レンジなどで温めて70℃以上にしてから調乳してください。

浄水器の水は赤ちゃんのミルクに使えますか

はい、浄水器の水は使用できます。

浄水器を使用することで、水道水に含まれる不純物や塩素を除去できるため、より安心して使用できますよ。

ただし、調乳の際には必ず70℃以上に加熱してから使用してください。

浄水器のフィルターは定期的に交換し、清潔な状態を保つことが重要です。

アルカリイオン水は使えますか

アルカリイオン水などアルカリ性のお水では粉ミルクを作らないでください。

日本国内で販売されている粉ミルクは中性の水で調乳することを前提に作られていますので、中性のものを使うようにしましょう。

赤ちゃんはいつから硬水を飲めるようになりますか

人間の体は2~3歳までに内臓が発達すると言われています。

それまでは内臓に負担をかけない軟水をあげるとよいでしょう。

3歳以降であれば、徐々に硬水を試すことも可能ですが、お腹の調子を見ながら少量ずつ与えることをおすすめしますよ。

まとめ:赤ちゃんに安全な水を選びましょう

赤ちゃんのミルク作りには、硬度0~60mg/L未満の軟水が最適です。

特に硬度30mg/L以下の軟水や純水を選ぶと、より安心できますよ。

日本の水道水は基本的に軟水で、粉ミルクとのミネラルバランスも良好ですので、煮沸して使用すれば問題ありません。

ミネラルウォーターを使用する場合は、必ず硬度を確認して軟水を選んでください。

硬水は赤ちゃんの未発達な消化器官や腎臓に大きな負担をかけてしまいますので、絶対に避けましょう。

調乳の際には、70℃以上のお湯で粉ミルクを溶かし、人肌程度まで冷ましてから飲ませることが基本です。

清潔な環境で、正確に計量して、適切な手順で調乳することで、赤ちゃんに安全で栄養バランスの整ったミルクを提供できますよ。

大切な赤ちゃんの健康を守るために、水選びから調乳方法まで、正しい知識を持って実践してくださいね。

もし不安なことがあれば、遠慮なく小児科医や助産師に相談しましょう。

赤ちゃんとママ・パパが安心して過ごせる育児環境を整えていきましょう。