ウォーターサーバーの普及率が12.7%に上昇！あなたの住む地域は何位？

日本の家庭におけるウォーターサーバーの普及率が、ついに12.7%に達したことをご存知ですか。

一般社団法人日本宅配水＆サーバー協会（JDSA）が2023年に実施した最新調査によると、約8人に1人がウォーターサーバーを利用しているという結果が出ています。

この数字は2010年の3%から大幅に増加しており、特に震災やコロナ禍を経て、家庭での「安全な水の確保」に対する意識が高まったことが背景にあるのです。

でも実際のところ、あなたの住んでいる地域ではどの程度普及しているのでしょうか。

そして、なぜこれほどまでに普及率が上がっているのか、詳しく見ていきましょう。

都道府県別ウォーターサーバー普及率ランキング！沖縄県が1位の理由とは

トップ3の都道府県とその特徴

ウォーターサーバーの普及率を都道府県別に見ると、興味深い傾向が浮かび上がります。

**1位：沖縄県**
沖縄県が普及率1位の理由は、水道水の硬度が全国で最も高いことにあります。

日本人は一般的にミネラルの少ない軟水を好む傾向があるため、硬度の高い水道水に馴染めない方が多く、ウォーターサーバーの利用が広がっているのです。

**2位：東京都**
都市部特有の水道水の味やカルキ臭を気にする方が多く、より美味しい水を求めてウォーターサーバーを導入する家庭が増えています。

**3位：埼玉県・茨城県（同率）**
首都圏のベッドタウンとして、子育て世代が多く住んでいることが影響していると考えられます。

地域による普及率の違いが生まれる背景

普及率の地域差には、以下のような要因が関係しています。

水道水の硬度や味の違い、気候条件（特に暖かい地域での冷水需要）、住宅事情（マンション住まいでの利便性重視）、子育て世代の割合などが複合的に影響しているのです。

あなたの地域の特性を考えてみると、ウォーターサーバーのメリットがより具体的に見えてくるかもしれませんね。

普及率12.7%の真実！世帯ベースと人ベースの違いを理解しよう

「12.7%」という数字の正しい読み方

ウォーターサーバーの普及率について語られる際、異なる数字が出てくることがありますが、これには明確な理由があります。

JDSAの調査による12.7%は「人ベース」の利用率で、「自宅でウォーターサーバーを利用している人」の割合を示しています。

一方、業界統計でよく使われる約9%台は「世帯ベース」の普及率で、「顧客件数（設置台数）÷総世帯数」で算出された数値なのです。

なぜ数字に違いが生まれるのか

この違いが生まれる理由は、分母が「世帯」か「人」かという定義の違いにあります。

世帯内の同居人数がばらつくため、世帯普及率と人ベースの利用率は完全に一致しません。

また、集計に「宅配水のみ」を含めるのか、「浄水器形（給水型）も合算」するのかでも値が変わってきます。

ニュースや広告の数字を見る際は、①世帯か人か、②宅配水のみか合算か、の2点を確認することで、正確な状況を把握できますよ。

2010年から2024年まで！ウォーターサーバー普及率の推移と転換点

震災をきっかけとした意識の変化

2010年代前半、東日本大震災を契機として「家庭に水が備蓄される」価値が広く認知されました。

この時期の市場成長率は通常の110%前後に対して210%を超え、一気に普及が進んだ転換点となったのです。

震災前は「オフィスや店舗だけのもの」だったウォーターサーバーが、「家庭のキッチンやリビングの水インフラ」として位置づけが変わった重要な時期でした。

猛暑・コロナ禍が後押しした家庭普及

その後も猛暑の恒常化や在宅時間の増加により、家庭用途での利用が定着していきました。

特にコロナ禍においては、外出自粛により家庭での水分補給機会が増え、また衛生面への関心の高まりから、より安全な水を求める傾向が強まったのです。

現在の普及率12.7%は、こうした社会情勢の変化を背景とした「じわじわ伸び」の結果と言えるでしょう。

宅配水から浄水器形へ！ウォーターサーバー市場の構成変化

従来の宅配水タイプの特徴

従来主流だったのは、工場で製造された水を定期配送する「宅配水タイプ」でした。

天然水やRO水など、こだわりの水を自宅で楽しめる一方で、ボトルの受け取りや保管、空ボトルの処理などの手間がありました。

急成長する浄水器形（給水型）の魅力

近年急伸しているのが、水道水を注いでサーバー内で浄水する「浄水器形（給水型）」です。

ボトル受け取りや保管の負担が軽く、ゴミも減らせることが多くの家庭に支持されている理由です。

また、月額定額制で水の使用量を気にする必要がないため、料理にも気兼ねなく使えるというメリットもあります。

あなたに向いているのはどちらのタイプ？

宅配水タイプは「特定の天然水にこだわりたい」「災害時の備蓄も兼ねたい」という方に向いています。

浄水器形は「手間を減らしたい」「たっぷり使いたい」「コストを抑えたい」という方におすすめです。

家族構成やライフスタイルを考慮して、最適な方式を選びましょう。

海外と比較して分かる！日本の普及率12.7%は高い？低い？

ウォーターサーバー発祥国アメリカの状況

ウォーターサーバー発祥の地アメリカでの普及率は約50%と、日本の約4倍の水準です。

これは2世帯に1世帯がウォーターサーバーを利用している計算になります。

アメリカでは水道水に塩素などの添加物が多く含まれており、飲用を避ける傾向があることが高い普及率の背景にあります。

アジア諸国の普及状況

韓国では普及率が約60%と、アメリカを上回る水準となっています。

家庭だけでなく、レストランやオフィス、銀行など様々な場所にウォーターサーバーが設置されており、日常生活の一部として完全に定着しています。

中国でも約32%と、日本より高い普及率を記録しています。

日本の特殊事情と今後の展望

日本の普及率が相対的に低い理由は、世界トップレベルの水道水の安全性にあります。

「水と安全はタダ」という価値観が根強く、水にお金を払うことへの抵抗感があったのです。

しかし、12.7%という数字は着実な成長を示しており、今後も利便性重視の流れとともに普及が進むと予想されます。

実際の利用者が語る！ウォーターサーバー導入を決めた理由TOP5

1位：美味しい水をいつでも飲みたいから

「水道水のカルキ臭が気になっていたが、ウォーターサーバーの水は本当に美味しく、家族全員が満足している」という声が最も多く聞かれます。

特に料理に使うと、お米の炊き上がりやコーヒーの味が格段に向上したという感想が目立ちます。

2位：子供の安全のため

「赤ちゃんのミルク作りに安心して使える水がほしかった」「子供には少しでも良い水を飲ませてあげたい」という子育て世代の声が多数あります。

特に軟水のウォーターサーバーは、赤ちゃんの体に負担をかけずに利用できると好評です。

3位：冷水・温水がすぐに使える利便性

「夏場の冷たい水、冬場の温かい飲み物がすぐに作れる」「お湯を沸かす手間が省けて時短になる」という利便性を評価する声も多いです。

4位：重い水を買いに行く手間の解消

「スーパーで重いペットボトルを買って運ぶのが大変だった」「定期配送なので買い忘れの心配がない」という声も目立ちます。

5位：災害時の備蓄水として

「震災の経験から、普段使いながら備蓄もできるウォーターサーバーに魅力を感じた」という防災意識の高い方の声もあります。

ウォーターサーバーを導入するメリット・デメリット完全解説

導入するメリット

**安全で美味しい水が24時間利用可能**
厳格な品質管理のもと提供される水を、冷水・温水問わずいつでも利用できます。

**時短・利便性の向上**
お湯を沸かす時間の短縮、重い水を買い物で運ぶ手間の解消ができます。

**災害時の備蓄水としても機能**
普段使いながら自然に水をストックでき、いざという時にも安心です。

**環境負荷の軽減**
ペットボトルのゴミを大幅に削減できます。

導入前に知っておきたいデメリット

**月額費用が発生**
月額3,000円～6,000円程度の維持費がかかります。

**設置スペースの確保が必要**
床置きタイプは人一人分程度のスペースが必要です。

**ボトル交換やメンテナンスの手間**
宅配水タイプの場合、定期的なボトル交換が必要になります。

**契約期間や解約金**
多くのメーカーで契約期間の縛りや解約金の設定があります。

あなたにウォーターサーバーは必要？診断チェックポイント

こんな方におすすめ

水道水の味やにおいが気になる方、小さなお子様がいる家庭、重い水を運ぶのが大変な方、災害時の備えを充実させたい方、環境に配慮したい方には特におすすめです。

別の選択肢も検討してみましょう

水道水に満足している方、コストを最小限に抑えたい方、設置スペースが確保できない方は、浄水器やペットボトルでの対応も一つの選択肢です。

まずは小さく始めてみる方法

迷った場合は、卓上型の小型ウォーターサーバーや、お試し期間のあるメーカーから始めてみることをおすすめします。

実際に使ってみることで、あなたの生活スタイルに合うかどうかを判断できますよ。

まとめ：普及率12.7%の背景を理解して、賢い選択を

ウォーターサーバーの普及率12.7%という数字は、震災・猛暑・コロナ禍を経た日本社会の「水に対する価値観の変化」を如実に表しています。

沖縄県が1位という事実からも分かるように、地域の水質や生活環境によってウォーターサーバーの必要性は大きく変わります。

宅配水から浄水器形への構成変化は、より手軽で経済的な選択肢が生まれていることを示しており、これからウォーターサーバーを検討する方にとって選択の幅が広がっているのです。

海外と比較すれば確かに普及率は低めですが、日本の高い水道水品質を考慮すれば、12.7%という数字は健全な成長と言えるでしょう。

大切なのは、普及率の数字に惑わされることなく、あなた自身の生活スタイルや価値観に合った選択をすることです。

美味しい水、利便性、安全性、環境への配慮など、ウォーターサーバーが提供する価値を理解した上で、必要だと感じたら導入を検討してみてください。

まずは小さく始めて、徐々にあなたの家庭に最適な水環境を整えていきましょう。